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【猫の多飲多尿】水をたくさん飲むのは要注意?考えられる4つの病気とは・・・

読了までの目安時間:約 9分

猫の多飲多尿

 

 

猫は普段はあまり水を飲まないと言われています。

 

それは猫の祖先が乾燥した地域に適応した生き物であり、少ない水分量でも生きていけるからだそうです。

 

そんな猫が急に水をたくさん飲むようになり、おしっこの回数もいつもより増えたと感じたら病気のサインかもしれません。

 

 

このような猫の多飲多尿はなぜ起こり、どんな病気が疑われるのでしょう?

 

原因や症状などについてまとめてみました。

 

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猫の多飲多尿とは?

猫が飲んだ水は必要な量が体内に蓄積され、熱の調節や老廃物の排出のために汗や吐く息、便や尿として 体外に排出されます。

 

健康な猫の場合、個体差はありますが体重1kg当たり50〜60mlの水を飲み、20〜40mlの尿を排出すると言われており、多飲多尿とは「病的にたくさん」水を飲んだり尿を排出したりすることで、目安として1日に体重1kgあたり100ml以上の水を飲み、50ml以上の尿を排出すると多飲多尿という診断になります。

 

 

多飲多尿はなぜ起こる?

猫が飲む水と尿として排出される水の量は、主に脳と腎臓の働きによって調節されています。

 

そのため、脳か腎臓の機能いずれかに障害があると飲む水と尿として排出する水のバランスが崩れ、多飲多尿の症状が出ると言われています。

 

 

多飲多尿の症状が出る病気の多くは、「たくさん水を飲むためたくさん尿が出る」のではなく、「たくさん尿が出るため水をたくさん飲みたがる」場合の方が多いようです。

 

 

多飲多尿の症状が出る病気とは?

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脳と腎臓の機能が関係する多飲多尿の症状が出る病気は、慢性腎臓病、糖尿病、甲状腺機能亢進症、尿崩症などがあげられます。

 

 

★慢性腎臓病

腎臓病は猫の死因の上位に入る病気と言われており、15歳以上の猫30%が慢性腎臓病である、という海外の報告があるほど老齢の猫はとくに注意したい病気です。

 

腎臓は尿を作る以外にも、血圧の調整や赤血球を作るホルモンの分泌などいろいろな機能があり、多飲多尿の症状のほかに体重減少や毛並みが悪くなる、嘔吐、口臭の悪化などの症状が出ます。

 

 

慢性腎臓病は進行性の病気なので多少の変動はあっても残念ながら良くなることはありません。

 

病院での治療の目標も「病気の進行を遅らせること」であり、食事療法や点滴、症状別の投薬のほか、毒素を吸着して便として排出させる活性炭サプリメントなどが用いられることもあります。

 

 

腎臓病を予防するには「減塩した食事と十分な水分量」と言われていますが、質の良い総合栄養食と新鮮な水を自由に飲める環境、オヤツなどをあげすぎないことに加え、早期発見のため高齢になったら健康診断を受けるようにしましょう。

 

 

★糖尿病

糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンが十分に効かないことや、分泌量の低下などにより糖分を細胞内に取り込めず、血液中の血糖値が異常に高くなる病気です。

 

 

初期症状は血液に含まれる大量の糖分を排出しようとするため尿の量が増え、水分を補うために大量の水を飲むようになります。

 

糖分が正常に利用されなくなることでエネルギー不足になり、食欲旺盛なのに痩せていきます。

 

進行してしまうと嘔吐や下痢、意識障害などが起こります。

 

 

治療は血糖値のコントロールで、インスリンの分泌量が低下するインスリン依存性と診断された場合は一生インスリンを毎日注射することになります。

 

インスリンが十分に効かなくなるインスリン抵抗性の場合は、食事療法や血糖降下剤の服用により血糖値を下げます。

 

糖尿病は猫を肥満にさせないことや、ストレスのない生活をさせてあげることが予防に繋がります。

 

 

★甲状腺機能亢進症

この病気は甲状腺ホルモンの分泌過剰によって起こります。

 

甲状腺ホルモンは首の左右にある甲状腺から分泌され新陳代謝を促しますが、過剰になると食欲はあるのに痩せてくる、落ち着きがなくなる、目がギラギラする、といった症状がみられ初期症状は元気そうに見えますが、進行してしまうと急激に衰弱し、嘔吐や下痢、毛づやが悪くなるなどの症状が出てきます。

 

 

治療は腫瘍によって大きくなった甲状腺を手術で切除してしまう方法と、甲状腺ホルモンの産生を抑える薬を投与する方法がありますが、薬は一生飲ませ続けることが必要です。

 

また、最近は甲状腺ホルモンの主成分であるヨウ素を低く制限した特別療養食による食事療法も可能になり、毎日食事として与えるだけで甲状腺ホルモンを調節出来る方法もあります。

 

甲状腺機能亢進症は高齢猫に多くみられる病気なので気をつけてあげましょう。

 

 

★尿崩症

猫の多尿の典型的な病気が尿崩症です。

 

大量におしっこをすることにより大量の水を飲み、水が飲めない状態が続くことで脱水症状を起こします。

 

 

この病気は、抗利尿ホルモンという体内の水分量をコントロールするホルモンの分泌異常や分泌されているのに十分に働かないことが原因とされており、脳の腫瘍などが原因となる「中枢性尿崩症」と腎臓の障害が原因となる「腎性尿崩症」の2つに分けられます。

 

治療は中枢性尿崩症の場合は抗利尿ホルモン製剤などの投与、腎性尿崩症には食事療法や利尿剤などが用いられ、いずれの場合も猫がいつでも新鮮な水を好きなだけ飲めるようにしておくことが大切です。

 

 

また、感染菌が作る毒素が抗利尿ホルモンの働きを止めてしまうことから「子宮蓄膿症」の猫にも尿崩症の症状が出ると言われており、この場合は子宮蓄膿症の治療をしないと症状が改善されません。

 

尿崩症は予防法がないと言われているため、猫の様子が少しでもおかしい場合はすぐに病院に連れていくようにしましょう。

 

 

まとめ

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いかがでしたか?

 

猫に多飲多尿の症状が出ている場合は、脳や腎臓の病気にかかっている可能性があります。

 

とくに高齢猫が慢性腎臓病にかかっていると死の危険性もあるため少しでもおかしいと感じたらすぐに動物病院に連れていきましょう。

 

 

普段ドライフードだけ与えている猫の場合は水を多めに飲むこともあるため素人には判断が難しいと思いますが、猫の水飲み用のボウルに目盛りがついているものを利用して飲んだ量をチェックすることも出来ますし、健康な時から1日にどれくらい水を飲んで何回おしっこをするのかを把握しておくことも大切です。

 

猫は7歳くらいから高齢と言われているので、7歳を過ぎたら1年に1度は健康診断をしておくと安心ですね。

 

 

 

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