猫の老化はいつから?判断方法と飼い主に気を付けてほしいこと
猫も歳を取って来ると身体能力が低下し、病気をしやすくなります。
猫の老化が始まったら、若いとき以上に健康に気を遣ってあげたいものです。
ですが、猫の老化はいつから始まるのでしょうか?
ここでは猫の老化が始まる年齢の目安、外見や行動の変化で分かる猫の老化のサイン、老化が始まった猫のお世話で気を付けることについてお伝えします。
大切な愛猫に元気で長生きしてもらうために、ぜひ参考にしてくださいね。
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目次
7歳を過ぎたら老化に注意
猫平均寿命は、完全室内飼いの猫で16.40歳、自由に外に出られる猫で14.22歳です。
近年は20歳を超えて生きる猫も増えて来ましたが、人間に比べてずっと短命な生き物です。
寿命の短さに伴い、老化のスピードも速いです。
猫が7歳を過ぎたら老化のサインが出ていないか注意し、必要に応じて適切に対応することが大切です。
参考までに、7歳以降の猫の、人間の年齢との対応表を掲載します。
猫の年齢 | 人間の年齢 |
7歳 | 44歳 |
8歳 | 48歳 |
9歳 | 52歳 |
10歳 | 56歳 |
11歳 | 60歳 |
12歳 | 64歳 |
13歳 | 68歳 |
14歳 | 72歳 |
15歳 | 76歳 |
16歳 | 80歳 |
17歳 | 84歳 |
18歳 | 88歳 |
19歳 | 92歳 |
20歳 | 96歳 |
猫が7歳になったら、もう立派なおじさん・おばさん猫です。
健康な猫であっても半年に1回は定期健診を受けて、病気の早期発見に努めましょう。
★猫の年齢が分からないときは?
野良猫を保護して飼っているなどで猫の年齢が分からない場合は、歯と、目の水晶体の状態から、だいたいの年齢を推測することができます。
ですが数をたくさん見慣れていないと判断が難しいので、動物病院で獣医師に調べてもらうとよいでしょう。
猫の老化サインの判断方法
★行動の変化
- 睡眠時間が増えて、寝てばかりいる
- 毛づくろいをしなくなった、毛の量が減った、毛づやが悪くなった
- 高いところに登れなくなった、着地を失敗する
- 物音や呼び掛けへの反応が鈍い
- 食欲が落ちた
- トイレ以外で排泄することがある
猫はもともと、1日の睡眠時間が平均15時間ほどと長く、よく眠る生き物です。
猫と言う名前も、「寝子」が転じて「猫」になったと言われています。
ですが、以前より運動量が減って寝てばかりいるなら、老化のサインです。
体を動かさなくなる分、食事で摂取カロリーを調整する必要があります。
猫の老化が始まると、自分で毛づくろいすることが難しくなります。
毛が薄くなったり毛づやが悪くなったら、老化のサインです。
飼い主がブラッシングすることで、毛づくろいをサポートしてあげましょう。
ブラッシングは血行促進にも役立ちます。
猫も歳を取ると筋肉や骨の力が衰えて、高いところに登るのが難しくなって来ます。
また、視力も低下するので、いざ登っても着地に失敗しやすくなります。
猫が無理なく行動できる低い場所に、安心して過ごせるスペースを作ってあげましょう。
今まで反応していた物音に反応しにくくなったり、名前を呼んでも反応が鈍くなったら、聴力が低下しているサインです。
老化で運動量が減ると、必要な食事量も減ります。
また、消化器官の機能が低下しているせいで食欲が落ちることもあります。
運動量や体調に合わせた餌を与えることが大切です。
粗相することが増えているなら、嗅覚が衰えている可能性があります。
また、トイレまで行くのがおっくうになって間に合わないこともあります。
★外見の変化
- 顔まわりの白髪が増えた
- 目やにが付いていることが増えた
- 筋肉のハリがなくなり、皮膚が垂れて来た
- 歯が抜けた、息が臭い
- 爪が伸びやすくなった
猫も歳を取ると白髪になります。
目やにが付いていることが増えるのも、老化のサインです。
皮膚が垂れて来たら、筋肉が衰えて来ている可能性があります。
筋力の低下をなるべく進行させないよう、猫が起きているときに一緒に遊び、少しでも体を動かす時間を作りましょう。
猫も歳を取ると口内環境が悪くなって来ます。
歯が抜けたり、口臭が見られるなら老化のサインです。
運動量が減ると爪が削られにくくなるので、爪が伸びやすくなります。
あまり伸びすぎると肉球に食い込んでしまうこともあるので、定期的に爪を切ってあげましょう。
老化のサインが出て来たら気を付けること
★食事内容の見直し
老化で運動量が落ちている猫に今までと同じ食事を与え続けると、カロリー過多による肥満や病気を引き起こしてしまいます。
また、老化に伴って消化吸収能力の低下や、噛む力が衰えることもあります。
運動量が減ったり、寝ている時間が増えて来たら、シニア猫用のフードに切り替えましょう。
消化吸収力や咀嚼力の衰えが見られる場合はドライフードをお湯やスープでふやかしたものか、「総合栄養食」と表示されているウエットフードを主食にします。
水気の多いフードは傷みやすいため、一度に食べ切れる量だけ与えるようにし、食べ残しは処分します。
★スキンシップで猫の変化に早く気付く
シニア猫を世話する上で、スキンシップも重要な役割を果たします。
こまめにスキンシップを計ることで老化のサインに気が付きやすくなりますし、体の不調にも早くに気が付くことができます。
グルーミングをするのも、毛づやと血行をよくする効果があります。
グルーミングの習慣がない猫でブラシやクシを嫌がるようなら、手で撫でるだけでもOKです。
自分で毛づくろいできなくなると、体も汚れやすくなります。
スキンシップを兼ねてシャンプーをしてあげましょう。
シャンプーを嫌がる猫や、体力が落ちている猫の場合は無理にシャンプーせず、蒸しタオルで体を拭いてあげるだけでも構いません。
★飼い主が一緒に遊んであげる
猫も歳を取ると、体を動かくのがおっくうになります。
それでも飼い主が一緒に遊んでくれれば動く気になることも多いです。
猫の体力を維持するために、短時間でよいので毎日一緒に遊んであげましょう。
★老化した猫が生活しやすい環境にする
歳を取った猫は新しい環境に適応する能力が下がっています。
あまり大幅に家の中の様子が変わるのはよくありませんが、老化した猫が生活しやすいよう工夫することも必要です。
必要に応じて、トイレを近くに置くなどしましょう。
また、老化した猫は寒暖差にも適応しにくくなって来ます。
室温は一定に保つようにしましょう。
猫も歳を取ると病気になることが増えて来ます。
急な体調不良に備え、猫だけで留守番させることも控えます。
★環境の変化を控える
「猫は家に付く」と言われる通り、猫は同じ環境で生活することを好みます。
特にシニア猫は新しい環境に適応するのが難しくなるため、環境が変わることによるストレスも感じやすくなります。
なるべくなら、引っ越しやよそに預けることは控えましょう。
また、新しい犬や猫を迎えることも控えます。
特に元気いっぱいの子犬や子猫との同居は、静かにゆったり過ごしたいシニア猫にとってはストレスになってしまいます。
やむを得ない事情で新たなペットを迎える場合は、シニア猫が行かない部屋に別居させましょう。
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